入った瞬間に「うっ」となるようなトイレの強い臭いが掃除してても取れない場合、単なる汚れではなさそうです。
いくつか確認してから適切に対処しましょう。
トイレの臭いはどこからくるの?
便器には、トラップと言われる下水管からの臭いと虫をシャットアウトしてくれる水たまりがあります。
まずはトラップに水が十分にあるか確認しましょう。
便器は上から見て、水がいつもより少なくないか確認します。
画像は我が家のトイレです。汚いですが水垢で通常の水位がわかるかと思います。
今回の流した直後で少ないですが、まだ配管(奥の曲がっているくぼみ)より水面が高いですね。
配管より水面が高くても、水が少ない場合は一回水を流して悪臭が上がってこないか様子を見てみましょう。
便器のタンクの上以外に独立した洗面器や、床に配管がある場合はそちらも確認します。
真上からライトで照らしながら見ると、水面が反射で光って見えます。
判断しづらいと思いますが、水面がある程度の高さで見えるか確認しましょう。
家庭では少ないと思いますが、床にも配管がある場合は、先ほどの洗面器と同じように真上から確認します。
この3か所の水が足りないと、配管から下水管の空気がトイレ室内に上がってきて悪臭が充満していしまいます。
臭い自体もキツイと思います。まずはバケツなどで水を足して応急処置をして、原因を解消しましょう。
トイレからの下水の臭いを解決する方法
業者さんに頼むのが早いのかもしれないけど、出来ることは試したいですよね。
自分でも出来そうなことが以下になります。
- 何度か水を流す
単純に連続で流し過ぎた時にも水位が下がるようなので、一気に何度も流さず時間をおいて2、3回流して水位が変化するか確認します。 - ラバーカップ(吸引カップ)を使う
棒の先に黒や赤色のゴムカップが付いた物で、スッポン・パッコン・プカプカとも呼ばれています。(学校などで見かけるあれです。)
100円ショップやホームセンターに売っています。詰まりが原因だった場合は、効果的に適切な水位に戻すことが出来ます。
自力での解決方法はこの2つです。
排水口掃除の薬剤(髪の毛を溶かすようなもの)を使い掃除するのも効果があるかもしれません。
急に臭い始めたら、まずはラバーカップを試すのが個人的には最善策だと感じます。
- ラバーカップの使い方
- 汚れを吸い出すのですが水が飛ぶのでゴミ袋も用意しましょう。
- ゴミ袋の本来底に来る部分の角どちらかを少し切り抜いて中からラバーカップの棒を出します。
- 棒を持ちながらゴミ袋を便器にすっぽりかぶせます。
- ゆっくりと押し付けてから一気に引き抜きます
何度か繰り返していると、引く時の圧力で詰まっている物が取れることが多いようです。ごぼごぼと音がして水が流れれば成功です。
しかし、自力で解決は限度があるようなので、ダメだった場合は素直に業者さんに相談しましょう。
戸建ての場合、施工業者さん(ハウスメーカーや工務店)に相談しましょう。施工に問題がある可能性を考えて、責任もって見てくれます。
我が家も外の排水トラップに問題があったことがあり、ハウスメーカーの担当者さんが来てくれてすぐに解決したことがあります。
賃貸の場合、状況によっては自己負担ではなく、管理側の負担で直してもらえたり、提携の業者さんを紹介してくれることがあります。まずは大家さんに相談しましょう。
トイレの臭いの対処法
業者さんに来てもらうまでの間、悪臭が辛いと思います。
臭い成分を中和したり、空気の入れ替えをして臭いを軽減しましょう。
- 下水の臭いの主成分
- アンモニア(尿、汗、肉の腐った臭い)
- 硫化水素(腐卵臭)
- メタンチオール(玉ねぎの腐った臭い)
- 硫化メチル(海藻、キャベツの腐った臭い)
- 二硫化メチル(ニンニクのような臭い)
アンモニアは酸性のクエン酸、それ以外(硫黄系物質)はアルカリ性で中和が可能です。
それぞれ水に溶かしてスプレーしたり、壁や床を掃除しましょう。
しかし、臭いの中和だけでは、充満する悪臭に追いつかないので換気をした方が良いでしょう。
その際、下水から臭いが来ているので、むやみに換気扇は引かないように注意してください。
何も対策をせずに換気扇を引くと、ずっと下水管からの悪臭を吸い上げてしまうことになります。
トラップが機能していないので、まずは便器に水を足したり、使用していない時はゴミ袋などで便器を覆うようにすると悪臭を吸い上げにくくなります。
また、扉や窓を閉めた状態で換気扇をすると、効率よく悪臭を吸い上げてしまいます。
換気をしたい場合は、窓や扉を開けて換気扇や扇風機で空気を入れ替えます。
臭いの成分は重いので、出来るだけ扉から窓や換気扇に一直線で空気が抜けるようにします。
これで部屋全体が臭くなることは避けられるはずです。
個人的には、ズボラで重曹とクエン酸水を用意するのが面倒なので、まずはアルコールスプレーで腐敗や細菌の繁殖を抑制します。
それでも気になるようだったら、元々業務用の消臭・除菌剤「消臭仕事人」を試してみたいと思っています。
中性なのに硫化水素やアンモニアなどに効果があるそうで、通常のトイレ臭さにも対応出来ますし、消臭の難しかったメタンチオールにも効果があるそうです。
まとめ
排水トラップに水が無いことが原因の場合には、スッポンを試したり、業者さんに相談や点検の依頼をしましょう。
トイレの換気をする場合、トラップが無いままだとずっと下水から悪臭を吸い上げてしまいます。簡易的なトラップで防止しましょう。
また、根本的な解決策や換気と同時に、中和などで臭いを緩和をしましょう。
トイレの臭いの原因はトラップじゃないかも?と思った方はこちらが参考になるかもです。